*柔道

私は若い頃柔道を習った事がある。元来柔道なるものは、徹頭徹尾敵の力を利用して勝つので、決して敵の向かって来る力を押し返すのではない。出来るだけ敵に力を発揮させ、それを利用するのである。私は処世の上においても柔道の理を参考にする事がある。それは私の仕事を妨害するものがある場合、それを止めようとしたり反駁しようとはしない。妨害者のしたいだけの事をさせる。ある場合それを利用する。そうする事がかえって妨害者の失敗を早めて解決するのである。

【昭和24年(1949)御発表】

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